ギターケーブル(シールド)自作

ようやくギターケーブルに手が回りそうなので、今回は自作しようと思う。
今まで使っていたケーブルはCANARE(カナレ)のGS-6。
カナレ自体のパッケージ品なんで、プラグもカナレ製。

で、特に不満がある訳ではないのだが、以前からBELDEN(ベルデン)の8412とMOGAMI(モガミ)の2524を試してみたかったので、検証も兼ねてそれぞれ4mの切り売りで手に入れた。

プラグはノイトリックのNP2X-Bと決めていたが、もうひとつ気になっていたFURUTECH(フルテック)のFP703Gも取り寄せてみた。

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左がベルデン8412、右がモガミ2524。
8412は径が太くて硬く、2524はカナレGS-6より若干太くてしなやか。
構造は8412が2芯で2524が1芯。
今回購入した長さはそれぞれ4m。

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左がフルテックFP703G、右がノイトリックNP2X-Bで写真にはないがそれぞれ2個ずつ購入。
FP703Gはパッケージも高級感があるが、プラグ自体もデカくて重量があり、作りもしっかりしている。あまりプラグが大きくて頑丈過ぎると、ギターやアンプ側のジャックに余計な負荷が掛かる事も懸念したが、前回ストラトのジャックをスイッチクラフトのC11Xという頑丈な奴に換装したので、ギターの受け側の不安はない。

写真で分かると思うが、両方共プラグ部は金メッキ。
ギターやアンプのジャック部分(メスの部分)は多くがスイッチクラフト等のニッケルメッキものだと思うが、これにニッケルメッキのオスのプラグを挿すと、ニッケルメッキとニッケルメッキの組み合わせとなり音がイビツに歪んでしまうらしく、ニッケルメッキには金メッキを組み合わせる方が音が濁らないという意見を耳にした事がある。
まぁ、真相は分からないのだがオカルト的な話ではなさそうなので、モノは試しで。

で、今回は4mを2本作る予定だが、ベルデン8412とフルテックFP703G、モガミ2524とノイトリックNP2X-Bという組み合わせでいこうと思う。

ベルデン8412 & フルテックFP703G セミバランスケーブル作成編

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8412は2芯構造なので結線方法も何通りかあるが、今回は悩んだ挙句、ギター界でセミバランスと呼ばれる片側のシールドを切る(グラウンドに落とさない)方法を選んだ。
上の写真はアンプ側に接続するプラグ部分。

簡単に説明すると以下のやり方となる。

ギター側

  • ホット
  • コールド+シールド

アンプ側

  • ホット
  • コールド
  • シールドは切断してどこにも接続しない

ギター側、アンプ側と表記している事から分かると思うが、この結線方法の場合ケーブルに指向性がある。指向性という表現は正しくない気がするが・・・
要はシールドが拾うノイズ信号をどちらに落とすかという事になるが、ギター側とアンプ側のどちらのシールドへ落とすかというのは人それぞれで異なる様だし、実際のところは聴き比べて理解できるレベルではないという意見が多い。

また、理論的に考えればシールドはきちんと両端ともグラウンド(アース)へ落とす方が良いとか、2芯ケーブルの結線方法については様々な意見があり、どうもその多くがオカルト臭い(笑)。

なので、8412の結線方法に関しては作業前にかなり迷ったのだが、情報を集める中でなるほどと納得出来るものがあったので、これに従う事にした。
その概要を以下に紹介する。

「指向性のあるギターケーブル(片側のシールドを結線しない)はアースループを回避できるので抜けが良いという見解がある。しかし、一般的にケーブルに指向性などなく(例外もあり)、アースループ云々という事もアースのない通常の100V環境で起こる事ではない。では抜けが良いという事実はなぜ起こるか?
アースが取れていない100V環境の機材は本体に20Vほど帯電しており、ここにギターケーブルを挿すとケーブルのシールド部にこの信号が流れる事になる。
ギターの電気信号は元々微弱なので、ケーブルに流れるこの微弱な信号の周り(シールド部)に常に20Vほどの信号で取り囲んでしまうと本来のギター信号に悪影響を及ぼし、抜けが悪いなどの症状が出ていると考えられる。

こう仮定すると、アンプ側(機材側)のアース(シールド)を切る事で帯電信号の流れを止め、悪影響を避ける事が出来るので抜けが良いと感じられるのではないか。」

というのがその概要。
元々個人的には「ケーブルの指向性」とか「セミバランスケーブルの良し悪し」については半信半疑なのだが、上記の様に「機材の帯電による悪影響」についてはその理屈と可能性について納得を得られたので、結果として「アンプ側のアースを切る」つまり、出来る限りクリーンな信号の流れを確保できそうな方法を選んだ。

ちなみに2芯ケーブルの結線方法で「ホットとコールドを繋いでホット扱いにし、シールドをコールドにする」という1芯ケーブル同様の結線方法をするケースがある様だが、個人的な見解としては2芯を束ねて1芯のホット扱いにしてしまうと、線間容量(?)とやらが本来のケーブルの設計値と狂ってしまい、結果として理想的な信号の流れにならず音がマズくなるのではないかと感じる。
なので、この方法は数値などをきちんと理解したうえで意図的にやる以外は気が進まない。

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この写真はギター側のプラグ部分。
こちらはシールドがプラグに残る分ホットの端子と近接してしまうので、念の為にチューブで絶縁しておいた。
ホット側を絶縁処理した方が簡単だが、手持ちの収縮チューブの径の事情でこうなった(笑)。

下はフルテックFP703Gのパッケージの中身。

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何とかベルデン8412 & フルテックFP703Gのセミバランスケーブル作成も終了!

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モガミ2524 & ノイトリックNP2X-B アンバランスケーブル作成編

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モガミ2524は1芯ケーブルなんで、特にこれといった注意点はなく・・・
あ、ひとつ挙げると2524は芯線の外側に半透明の被覆があり、その外周に黒色の半導体層があるが、芯線が半導体層に触れるとショートするらしいので、そこは注意。

ノイトリックNP2X-Bはシールドの結線はハンダ付けをせず、チャックの穴に通してハウジングに密着させるやり方がデフォルトらしい。
ちょっとこれは不安を感じるが、今回はこれでやってみる。
ちなみに太い径のケーブルを使う場合、チャックの先端部分を手で折って取り除いておかないと、後でプラグを閉め込む時に硬すぎて締まらない事があるので、その場合はポキっと折ろう!
これ知らないと以外と苦労するのでは・・・

で、こちらも作成終了!

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フルテックとノイトリックのプラグの大きさを比べてみた写真が下。
写真は手前側から斜めに撮ったので、遠近感の都合であまり差を感じにくいかもしれないが、実物のフルテックは結構デカくて重くて、なかなかの存在感がある。

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さて、肝心の音質だが、カナレGS-6ではなく手元にあった他のケーブル(覚えていないが3,000円前後のものだと思う)と8412 & フルテックFP703Gを聴き比べたら、まず音量の違いがはっきりと感じられた。

ホントにちょっと鳴らした程度の試奏しか出来なかったので、詳しくは後日検証したいと思うが、とにかく明らかに音のデカさが違い、みずみずしさとパワー感のある元気な音だと感じた。

モガミ2524 &ノイトリックNP2X-Bは夜中に作ったので、通電確認程度の音しか出せず音質などについてはまだ未確認状態。

なんで、音についてはまた次回。
お楽しみに!

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