コンデンサの選定
FENDER ROAD WORN ’60S ストラト用のコンデンサを検討中。
コンデンサはあまりにも選択肢が多すぎるし人それぞれの好みで良し悪しも変わるので、こればかりは実際に試してみて自分の好みを見つけるしかない。
という事で、試してみたいコンデンサをピックアップ。
今回は「オールドは違う」という評価を試す目的もあり、可能な限り50〜70年代辺りのコンデンサを試そうと思う。
オールドという事もあり、在庫や価格の事情から購入時に手に入るものを試していく予定。
容量は0.047µF/400Vを中心にストラトで評価が高めのものを選んでいるが、何れレスポールでもコンデンサ換装をやりたいと思っているので、その辺の品種も挙がっているかも・・・
[補足]
コンデンサ名の頭に付いている[◎、◯、△、-]は自分用の選定基準として付けているが、ここに挙げるコンデンサ事態良いものばかりなので、△が悪いという意味ではない。また、あくまでも現時点でのイメージであり、希少価値的要素も含まれた評価だという事を補足しておく。
フィルム・コンデンサ
【特徴】
奥行きがあって枯れた音。
- [◎]スプラグ バンブルビー 0.047µF/400V(Sprague BumbleBee)
トーンを絞っても音の輪郭がはっきりとしていて、枯れ具合・サウンドのバランスの良さは秀逸。オールドGIBSONに使用されていたコンデンサで人気No.1。プレミアが付いており、特にハンバッカー向けの容量はなかなか入手困難。
- [◎]スプラグ ブラックビューティー 160P 0.47µF/4ooV(Sprague BlackBeauty)
トーンを絞っても腰があり出音・バランス共に非常に良く、評価はバンブルビー同様にトップクラス。オールドコンデンサの人気品種で1度は試してみたい。
上記のバンブルビー同様に最近では入手困難で相当なプレミアが付いているが、こちらの情報を見る限りCDE製のBlackCatはBlackBeautyと同等品という位置付けだった様である。
ちなみにレスポールカスタムをブラックビューティーと呼ぶのは、ボディフィニッシュの黒から来ているのではなく、このコンデンサが搭載されていた事が起源らしく、この事実は殆どの人が知らないと思うのでウンチクを語って皆に自慢しよう!(笑)(ここは読者の方から指摘を頂いたので訂正しておきます。詳しくはコメント欄参照)
- [◯]コーネルデュブラー PM GREENIE 0.05µF/600V(Cornell Dubilier PM GREENIE)
音抜けが良く高域の鈴鳴り感があり明るい印象。低域から高域までバランスよく輪郭もはっきりしている。
- [◯]サンガモ TYPE-33 0.047µF/400V(SANGAMO TYPE-33)
低域に張りがありトーンバランスが良く、ベルトーンが綺麗。
- [△]スプラグ オレンジドロップ418P 0.047µF/400V(SPRAGUE ORANGE DROP)
これは定番中の定番で「取り敢えずこれから」という登竜門的コンデンサのイメージ。低音が出て音が太くまとまりと落ち着きがるが、全体的にざらざらした感じ。
オレンジドロップはブラックビューティーの後継品種として登場した経緯があり、人気の理由はそれも大きく影響している様だ。
定番という事もあり大抵の楽器店で入手出来るが、楽器店で売られているものはコンデンサとしての価格帯を考えると高すぎるイメージがある。また、現行品は音抜けの悪さなど気になる評価も聞かれ、オレンジドロップ本来の評価はスプラグ製のオールドが築いてきた様に感じる。
現行品であれば、HumanGearから特注品として販売されている418Pが良いと思うが、価格もそこそこなのでオールドの良品があればそちらがお買い得かも。
コンデンサは電装パーツ系のお店で入手出来るので、場合によっては楽器店の現行品よりも安価にオールドの良品が手に入る。
セラミック・コンデンサ
【特徴】
素直でアタック感の綺麗さと太さがある。ややサスティーンに欠ける。硬いパキパキとした音の傾向。好みにもよるが、ストラトらしさという点ではセラコンを好んで使用されるケースが多く、特にdirectoron、kck、nccグレービューティなどのオールドものは評価が高い。
- [◎]ダイレクトロン 0.01µF/100V(directoron:ギター業界ではサークルDとも呼ばれている)
ダイレクトロンは60年代のオールドFENDERに使用されていたセラコンで、人気・評価共に高い。ブライトで太く、癖のないクリアな音質で粒立ち感がある。
セラコンは比較的安価に入手できるので、音の違いに最も差が出ると言われる容量や耐圧の違いを色々と試してみたい。
オイル・コンデンサ
【特徴】
ローが太くアタックとサスティーンがある。ドンシャリ傾向。TUBEアンプとの相性が良いとされ、マイルドな効き。
- [○]スプラグ ビタミンQ 0.047µF/400V(SPRAGUE VITAMIN Q)
これもリプレイスコンデンサの定番だが、ビタミンQも最近は入手困難になってきた。オレンジドロップ同様、オリジナルのスプラグ製ほど現行品(他社製)の評価は聞かないので、出来ればスプラグ製のオールドを試してみたい。
- [-]ウェストキャップ 0.033µF/400V[ハーメチックMIL規格](WEST CAP)
これは情報が入手できていないので特徴は不明だが、オールドで価格も安価だし、取り敢えずオイルコンのお試し用という事で。
という言う訳で、取り敢えずこの中から数個ピックアップしようと思う。
いや、実は既に4つ発注済みで在庫確認の連絡待ちなので、届いたら近日中に記事にする予定。
お楽しみに!
っつか自分が一番楽しみ(笑)
スプラグ社のビタミンQの1000VDCのレプリカを探していますす。
ご存知かもしれませんが、ギャレットオーディオさん(http://www.garrettaudio.com)やバンテックエレクトロニクスさん(http://www.soundparts.jp)は品揃えが豊富ですよ。
NCCグレービューティーのネーミングは私が付けました^^
そんなこんなで愛用しております。
ブラックビューティの相性は54年登場すぐからなんで60年代から作られたコンデンサでそう呼ばれたってのはとんでもないガセですね、素人さんや無知な人が調べてこういうサイトに辿り着いて見るので変な嘘は拡散しないでいただきたい。
なるほど、確かに54年頃にブラックビューティと呼んだ人達を基準に考えるなら、理屈としてはおかしいかもね・・・
「〜らしく」と表現している事からお察しの通り、ネタ元は某有名メディアのとあるライターによるものなんだけど、自分できちんと調べた訳ではないんで、そういう意味では軽く発言するのは考え直さないといけないですね、反省。
ただ個人的な意見として、ブラックビューティーの愛称の起源が何かなど特定する必要がなく、そもそも長い歴史の中で人々がどんな意図でブラックビューティと呼んだかなんて理由は様々では?と思うんだが・・・
の割には「この事実を自慢してやろう」って書いてしまったのは、誤解を招く表現だったと反省しております。
一般的にはボディカラーが理由として捉えられてると思うんで、コンデンサー説もあるよって意味で「らしいぜっ!」「へぇ〜」って会話の軽いネタにしてくれればという意図だったんだけどね。
まぁ、全てにおけるWEB上のネタなんて「なるほど」と何かの参考やきっかけにすればよく、内容の正否については自己判断・自己責任で活用すべき、異論があるなら活用しない、というのが持論なんで、その程度で読んで貰えればありがたいです。
ただ「素人さんや無知な人が調べて」って表現は、読んだ人にとっては気持ちいいもんじゃないと思うぜ!